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InTuneおよびPRAを用いたデーター収集方法

1.   信号波形確認

InTuneを起動し、信号波形を確認・マイクレベル調整を行います。
InTuneは多く機能があるのですが、放射線測定に必要な機能は一部だけです。
はじめにGUI上の録音ボタン(もしくは“WAV File”→“Record”)をクリックして、データー収集します。
ファイル保存する場所を聞かれますが、特にファイル自体は使わないので、どこに保存していただいても構いません。
録音時間は5~10秒くらいで十分です。
データー収集を中止すると波形が表示されます。メニューバー上の「1:1」ボタンをクリックすると拡大表示されます

信号の波高はPMTに印加する電圧およびマイクレベルに依存します。

印加電圧:電圧が高いほど波高値が高くなる。低すぎるとエネルギー分解能が多少悪化し、高すぎるとPMTの寿命に影響を与えます。

マイクレベル:マイクレベルを大きくすると波高値が高くなりますが、同時にノイズも大きくなるので注意が必要です。

(Windows 7はマイクレベルを数値で示してくれるので管理しやすいです。)

信号の波高値が十分高く、またノイズ成分が無いことを確認します。

もし、信号波高値が高すぎるor低すぎる場合は、Windowsのマイク録音レベルを調整して、再度データーを取得・確認します。

準備編で書きましたが、信号波形はハードウェア構成に依存します。下記に私が経験した不適切な波形例を提示します。
PC内部のノイズが大きすぎる例です。

波高値の確認ができたら次に、PRAで用いる閾値を設定するための調査を行います。
ここで言う閾値とは、○○ [a.u.]以下の波高値は「ノイズ」としてカウントしない、それ以上の波高値のみカウントするという設定値です。なお、検出器によっては波形電圧の正負が逆になっている場合もあります。
InTune上に表示されている赤色カーソルを移動して、[a.u.]値を調査します。
下の例では、赤色カーソルに示す位置の信号を「ノイズ」と判断し、それ以上の波高値を持つ信号のみ、カウントすることにします。
ノイズの波高値は、5.258 [a.u]でした。よって、PRAで設定する閾値は6 [a.u]とします。

2. Pulse Shapeデーター取得

PRAを用いてPulse shapeデーターを取得するステップです。
この作業が必要な理由は、複数の信号が時系列上近すぎて正しく波高値が測定できないケースがあるためです。PRAはPulse shapeデーターを用いることにより、単一波形をカウントできるように設計されています。

  1. PRAを起動したら、“View”→“Settings”で設定ウィンドウ、および“View”→“Pulse Height Histogram”でスペクトル表示ウィンドウを表示します。
  2. 設定ウィンドウ(Settings)の“Pulse trigger”グループ欄にある、“Shape threshold”欄に前項で調査した閾値[a.u.]を入力します。また、“Analyse pulse shape”チェックボックスはOFFにします。
  3. “Action”→“Start Pulse Shape Acquisition”をクリックし、データー収集を開始します。おおよそ60sec収集すれば十分だと思います。
  4. この際、スペクトル全体が観察できるようにヒストグラムの大きさの調整を行うとよいでしょう。設定ウィンドウの“Pulse height histogram”グループ欄の“Bin size [a.u.]”を調整します。下図に設定例を示します。もちろんこの値は、お持ちのハードウェア構成によって変わってきます。
  5. およそ60sec経過後、収集をストップします。すると、“Pulse Shape“ウィンドウが表示されますので、”Save“ボタンをクリックして、任意の場所にファイルを保存します。

なお、Pulse shapeはPMTに印加する電圧などにより変化しますので、電圧設定を変える場合は個々のPulse shapeを取得し保存しておく必要があります。

3. 本データー取得

いよいよ、先程取得したPulse shapeデーターを用いてデーター収集を行うステップです。

  1. 設定ウィンドウの“Pulse trigger”グループ欄にある“Analyse pulse shape”チェックボックスをONにします。
  2. “View”→“Pulse Shape”をクリックして“Pulse Shape”ウィンドウを表示し、前項にて保存したPulse shapeファイルを“Load”し、“Apply”ボタンをクリックしてウィンドウを閉じます。なお、一度この操作を行えば、次回PRAを起動したときに自動的に先ほど指定したPulse shapeファイルを読み込みます。
  3. 設定ウィンドウの“Data acquisition limits”グループ欄にある“Acquisition time [s]”に収集時間を設定します。
  4. “Action”→“Start Data Acquisition”をクリックし、データー収集を開始します。
  5. データー収集が終了したら、FitzPeaks NaIで読み込むためのスペクトルデーターファイルを“File”→“Export Pulse Height Histogram”をクリックして保存します。私は下に示す通りの設定値で保存しています。

4. FitzPeaks NaIでのスペクトルデーター表示

PRAで取得したスペクトルデーターをFitz Peaks NaIで表示するステップです。

このソフトウェアーは、キャリブレーションを行うことにより各種同定や定量的評価を行うことができます。

今回は、PRAで取得したスペクトルデーターを表示するところまでを説明します。

  1. FitzPeaks NaIを起動したら、“Set-Up”をクリックして“General Set-Up”ウィンドウを表示します。
  2. “General”タブ項目下部にある“Spectrum File Type”を“Text File”に変更し、“Text File Format”の“Header Lines”を“1”に、“Channels per Line”を“1”に設定して“OK”ボタンをクリックしてウィンドウを閉じます。
  3. “File”→“Open Spectral data file”をクリックしてPRAで保存したファイルを選択します。
  4. 警告メッセージが表示されますが、構わず“OK”ボタンをクリックします。

今回の説明は以上です。

次回は、FitzPeaks NaIを用いたキャリブレーション処理について説明したいと思います。

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カテゴリー:放射線測定
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