PMT用アンプの作成:システム構成

2012/04/10 2件のコメント

PROBE

一度改造していた(Link)のですが、高圧(HV)と信号線を個別に引き出すことにしました。

なお、今回はノイズ対策やブリーダー抵抗などを追加して改造してあります。

GS-1100A

アンプ部はトランジスタ・高抵抗から構成されているため高精度が求められないと考え、使わないことにしました。

HV発生部のみ使用します。

AMP

プローブとアンプは、MCXプラグを用いて接続。

リンギングなどの影響を受けないようにケーブル長を18cmとしました。

Audio I/Fとの接続は、”外来ノイズの影響を低減”および”ダイナミックレンジ拡大”を図るため、従来のマイク端子からライン端子接続に変更しました。

プリアンプ部については、オペアンプを用いたI-V変換(トランスインピーダンス回路)。

メインアンプ部にて、パルス整形、ライン出力レベルまで信号増幅を行います。

メインアンプ最終段の信号増幅はバーニヤ・ダイアルを用いたため、微調整が楽に行えます。

参考Link

MCXプラグ購入先:aitendo千石電商

MCXプラグは、なかなか手に入りにくい部品ですが、上記shopで比較的安価に購入できます。

aitendoの方が安いのですが、一部部品は千石しか扱っていなかったり・・・。

バーニヤ・ダイアル購入先:秋月

もちろんヘリカルポジションメータも必要。

aitendoで購入したバーニヤダイヤルは工作精度が悪く、回転しにくいものでした。おすすめできません。

USB Audio interface

以前使用していたinterfaceの性能に満足できず、「E-MU 0204 USB」を購入しました。

価格の割にはノイズが小さく、24-bit/192kHz レコーディングが行えるため、評判が良いようです。

なお、Ampでラインレベルまで信号増幅(システムゲイン変動のための微調整調整含む)するため、このAudio I/Fではボリュームは最低のままにしておきます。

PC

以前より使用しているPCです。

また、PCの音量設定は上項にもあるように、amp部で全てを調整するので変更しません(E-MU 0204はもともとPC側でコントロールできませんが)。

  • OS: Windows XP Home Edition (SP3)
  • CPU: Celeron 2.40GHz
  • Memory: 1.0 GB RAM
  • 収集・解析ソフトウェア: FitzPeaks NaI
広告
カテゴリー:電気工作, 放射線測定

PMT用アンプの作成:まずは結果報告

この度、PMT用アンプの作成を行いました。

まずは結果から紹介します。

GS-1100Aと比較するとエネルギー分解能が向上し、Cs-134(592.3 keV)とCs-137(663.9 keV)のピークの“谷“を明瞭に分離することができるようになりました。

スペクトル測定条件

  • 試料:福島県伊達市付近の土壌(採取日:2011年7月10日)
  • 測定時間:3600sec
  • 測定結果:PDFファイル

自作アンプスペクトル解析結果

GS-1100Aスペクトル解析結果

エネルギー分解能は、796.3keV(Cs-134)では 53.22÷796.30≒6.68%という結果を得ることが出来ました(GS-1100Aでは8.07%でした)。

下記に、今回のシステムにおけるエネルギー分解能グラフを示します。

一般にNaI (Tl)+PMTのエネルギー分解能は662keV(Cs-137)では6.5~8.5%とされています(浜ホト 光電子増倍管 P141参照方)。

今回作成したシステムにおける650keVあたりのエネルギー分解能は、上グラフによると約7.5%くらいですので、まずまずの結果なのでは、と考えています。

まずは取り急ぎ報告までです。

カテゴリー:電気工作, 放射線測定

自作サーベイメーター&明るく楽しい放射能リスク学習会

2012/02/26 3件のコメント

大変久しぶりの書き込みです。

やっと自作サーベイメータが出来上がりました。
今まで電子工作なんて全くやったことがなかったので、ゼロから勉強して3ヶ月、何とかお披露目することが出来ました。

そして、本日から本格的に使用開始です。

ちょうど群馬大学の早川先生が「明るく楽しい放射能リスク学習会@県民健康福祉村(埼玉県越谷)」を開催されましたので行って来ました。

このサーベイメーターはiPhoneアプリのガイガーボットで線量計測していますので、下記のようなMapを自動的に作成することができます。

公園のレンタルサイクルを借りてゆっくり走って作成しました。
大体30sec間隔で自動プロットしてあります。空間線量はほとんど0.1uSv/hくらいでしたが、池の周辺は若干高い傾向(0.14 uSv/hくらい)でした。
次はGoogleマップにexportしてみますね。

また、土壌を持ち帰ったので後でスペクトル分析を行います。

自作サーベイメーター仕様
プローブ:GX-1(NaI 1 x 1 inch)
電圧:約700 V
エステー社エアカウンタ Sにて(簡易)校正
※後日詳細報告します。

カテゴリー:放射線測定, 放射能Map タグ: ,

日本アイソトープ協会 γ線核種分析のための講習会

2011/10/03 7件のコメント

こんな情報を見つけました。
http://www.jrias.or.jp/index.cfm/6,16012,103,224,html

日本アイソトープ協会
γ線核種分析のための講習会

平成23年11月10日(木) 9:30~17:30
講習の目的
 本講習では、放射線の基礎や特性、放射線測定器の原理を踏まえながら、γ線の核種分析をする上で必要な知識や機器取扱い上の注意点などを学んで頂けます。
会場
(社)日本アイソトープ協会 第二会議室

カリキュラム
1.放射線の基礎、核データの読み方、測定データの読み方
2.放射線測定器の原理、検出器の校正
3.核種分析(演習)

受講対象者
(1) NaI(Tl)シンチレーション検出器やGe半導体検出器を用いてγ線の核種分析を行っている方
(2)γ線の核種分析を行う予定の方

募集締切
11月2日(水)(定員に達し次第締め切り)

受講料
18,000円 (消費税を含む)
テキスト(受講料に含まれています)
・「密封線源の基礎(5版)」
・「アイソトープ手帳(11版)」

カテゴリー:Uncategorized タグ:

FitzPeaks NaIを用いたスペクトル分析

2011/10/01 5件のコメント

先日の報告に続き、放射能測定の詳細についてまとめました。

PRAおよびFitzPeaks NaIを用いたスペクトル分析および定量評価(ベクレル換算)の方法を説明します。

ブログでは書く内容が多すぎるため、下記URLにファイルをUpしましたのでご参照下さい。

なお、内容について過不足もしくは認識違いなどございましたら恐れ入りますが当方までご連絡をお願いいたします。

http://www.basama.net/upfiles/data/2011_10_01/Spect_V1.0.pdf

また、参考としてデーターファイルも用意致しました。
あわせてDown Loadして頂ければ幸いです。

http://www.basama.net/upfiles/data/2011_10_01/CaribData_20111001.zip

放射能濃度の測定ができるようになりましたので、次のステップは測定限界について実験を行う予定です。

今後とも宜しくおねがいいたします。

カテゴリー:放射線測定

NaIシンチレーション検出器とゲルマニウム半導体検出器の比較

大変お待たせしてしまいましたが、ゲルマニウム半導体検出器による分析結果が得られましたので報告させていただきます。

今回、ゲルマニウム半導体検出器による分析は“ユーロフィン ジャパン”に依頼しました。

担当の方には、非常に親切かつ丁寧な対応をしていただきました。ありがとうございました。

通常、Cs-134,137およびI-131の放射能濃度の測定のみですが、担当の方にお願いしてK-40(1,000円追加料金発生)の分析およびγ線スペクトル結果の送付もしていただきました。

なお、ユーロフィンの測定メニューには食品、工業製品、土壌があります。

土壌の放射能濃度を測定する場合は、土壌の一部を乾燥させて補正を行う手間がかかるため料金が少々高めになっています。また乾燥土壌の補正を行うため、検出限界が食品と比較して高くなっているとのことでした。

検体(試料)について

依頼した検体は、野崎駅周辺の土壌をよく乾燥させたものに塩化カリウム試薬 注1)を添加して作成しました。

※良く乾燥した土壌を用いていますので、“”には「食品」として解析を依頼しました。

注1)       高エネルギー領域のγ計数効率が比較的悪いため、塩化カリウム試薬を添加することで測定精度を向上させることができると思います。

 γ線スペクトル比較

下記にスペクトル結果を示します。

ゲルマニウム半導体検出器のスペクトル結果はPDFで返送していただきました。

(csvファイルなどのExportも試みていただきましたが、技術的な問題でできなかったとのことです。)

両者の光電ピークの位置が非常に一致していることが分かると思います。

放射能測定結果(ゲルマニウム半導体検出器)

下記の書式で返送していただきました。

なお、結果の誤差(不確かさ)は表記されていませんが、メールにて教えていただきました。

放射能測定結果(FitzPeaks: NaIシンチレーション検出器)

ゲルマニウム半導体検出器による放射能濃度を基に、NaI検出器のγ計数効率の校正を行うことができました。

FitzPeaksによる分析結果を下記に示します。

多少違いがあるものの、不確かさを考慮すれば、ほぼ同等の解析結果が得られたと思います。

今回は以上です。

次回は、FitzPeaksを用いた定量評価(ベクレル換算)方法を一気にまとめていきたいと思います。

カテゴリー:放射線測定

ご無沙汰

しばらくブログの更新をしていなくて申し訳ございません。

ただいま、定量解析(ベクレル換算)方法をまとめ中で、これがかなり煩雑でして、時間がかかっております。

また現在、土壌の詳細なスペクトル分析を外部の会社に依頼している最中です。
ゲルマニウム検出器を用いた解析なので、現在取り組んでいるNaI検出器との比較ができますので非常に興味深いです。
結果が届き次第報告させていただきます。

ベクレル換算の方法につきましても、ゲルマニウム検出器による答え合わせが終わりましたら、最終的なまとめを行いますので、もうしばらくお待ちいただけたら幸いです。

今後ともよろしくお願いいたします。

カテゴリー:放射線測定